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安倍首相は22日、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業式で訓示し、集団的自衛権の限定行使を可能とすることなどを盛り込んだ安全保障関連法案の成立に向け改めて強い意欲を示した。
首相は「戦後、わが国はひたすらに平和国家の道を歩んできた。しかし、それは平和国家という言葉を唱えるだけで実現したものではない」と述べた。自衛隊創設(1954年)や自衛隊の国連平和維持活動(PKO)への初参加(92年)などを挙げ、憲法の平和主義の理念に基づく「果敢な行動」と評価した。
その上で、「『昨日までの平和』は『明日からの平和』を保障するものではなく、国際情勢は絶えず変転している。不戦の誓いを現実のものとするため、私たちも決然と行動しなくてはならない」として、グレーゾーンから集団的自衛権まで切れ目のない対応を可能とする法整備が必要だと強調した。
この日は、卒業生が式の最後に、帽子を一斉に頭上へと投げる恒例の「帽子投げ」も首相がいる前で行われた。例年は首相の退席後に行われていた。
今年度の卒業生は留学生を除き472人(女性45人)で、自衛官にならない任官拒否者は25人だった。