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川崎市川崎区の多摩川河川敷で中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)=同区=が殺害された事件。首をカッターで斬られ、奪われた短い命に母親ら親族、友人の苦しさは計り知れない。母親は2日、慟哭のコメントを出した。「どれほど怖かったか、痛かったか。涙が止まりません」。5人きょうだいの2番目。次男として母親を助けながら明るく振る舞ってきた姿は、いまや遺影に変わっている。
川崎区内の斎場で3日、営まれた葬儀・告別式。すすり泣く友人、嗚咽を抑えきれない同級生の母親、大勢の親族や友人らが一様に沈痛な表情を浮かべて参列し、上村さんを悼み、最後の別れを告げた。
母親は前日2日、弁護士を通じて悲痛な心境を明かした。
「優しい顔で寝ている遼太をみると、今にも起き上がって『母さん、おなかすいた』と言うのではないかと思ってしまいます」
わが子を襲った突然の死をいまだ受け入れられない様子がうかがえる。
「事件の日、強く止めていれば、こんなことにはならなかったと、ずっと考えています。どれだけ痛かったかと思うと涙が止まりません」。後悔にさいなまれる日々を送っているという。
殺人容疑で逮捕されたリーダー格の18歳の少年と17歳の2人の少年について「小さな遼太に残忍なことを行える人間が存在することが信じられません」と怒りに震え、「犯人が逮捕されましたが、遼太が帰ってくるわけではなく、何も考えることができません」と喪失感に占められている心情を吐露した。
殺害された上村さんは、川崎市に移住するまでの6年余りを日本海に浮かぶ島根県・隠岐諸島の西ノ島町で過ごした。
5歳のころ、父親が漁師としてIターン就職するのに伴って神奈川県から西ノ島町に移住。2013年7月、家庭の事情で母親と川崎市に移った。島を離れる際には同級生や保護者ら約70人が港に集まり「頑張って」と横断幕が掲げられるほどの人気者だった。
だが、川崎市に転じて以降、逮捕された少年ら年上のグループと付き合うようになり、生活は一変。今年に入って学校を欠席し、自宅にもほとんど帰っていなかったとされる。
顔に殴られたあざをつくるなどSOSのサインは数多くあったが、大人たちは最悪の事態を避けることはできなかった。