[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
J1リーグ3試合で2得点を挙げている宇佐美[写真]=GAMBA OSAKA
文=高村美砂
ガンバ大阪の選手が着用するユニフォームの右袖には今季、金色のJリーグマークが輝いている。これは、前年度のJリーグを制したクラブだけに与えられる『チャンピオンの証』。その誇りを胸にG大阪は2015年J1リーグの戦いをスタートさせ、ここまで3試合を戦い終えた。
その初戦の相手は、日本代表選手を4名擁するFC東京。ホームで迎えたこの開幕戦でG大阪は、FWパトリック、FW宇佐美貴史の2トップが揃ってゴールを挙げ2点のリードを奪ったが、終盤、FC東京の反撃を受ける形となり2失点。引き分けで終えると、続く、第2節のサガン鳥栖戦ではアウェイの地の長い芝にも苦しめられ、思うような攻撃が仕掛けられず、鳥栖のMF白星東の一発に泣いて今季初黒星を喫した。
なかなか白星を引き寄せられないことで重苦しい空気が流れ始めた中で迎えた第3節、ヴァンフォーレ甲府戦だったが、他大会も含め、開幕から試合を重ねるごとに「少しずつ試合内容は良くなっている」(遠藤保仁)という手応えもあったからだろう。同試合でも、ブレることなく自分たちのサッカーを追い求めた結果、我慢の前半を経て、後半は攻撃陣が躍動。ケガから復帰したMF今野泰幸も今季初めて途中出場した中で押し込む時間帯も増え、かつ、MF阿部浩之、FW宇佐美が得点を重ねてチームを勢いづける。となれば守備陣も持ち前の安定感を発揮し、今季のJ1リーグ戦では初の『完封』を実現。ディフェンディングチャンピオンが、ようやく今季J1リーグの初白星を挙げた。
「白星を積み上げていくことでチームの勢いが本物になる」。優勝争いの最中にあった昨年末、そう語っていたのはFW宇佐美だが、それは今季にも言えることだろう。事実、ここまでのJ1リーグ3試合では、先にも書いた通り、決して内容は悪くはないながらも「勝てていない」事実が選手にプレッシャーとしてのしかかり、G大阪らしい“のびのび感”を失わせていたという見方も。特に今季はディフェンディングチャンピオンに対する相手の対抗心がより膨らんでいることに加え、コンディションが高まり切っていないシーズン序盤の難しさや、遠征時間の長くなる他大会との連戦ということも相まって、選手たちを、G大阪のサッカーを必要以上に硬くしてしまっていたとも言える。
だが、甲府戦でようやく手にした一勝で、その呪縛からは解き放たれた。いや、宇佐美の言葉を借りれば、今後はその勝利をチームの勢いにしていくために、白星を積み上げていくのみ。その最初の相手として、4月最初のホームゲームに迎える3日の名古屋グランパスは格好の相手だ。昨年の後半戦において、G大阪がホームの地で唯一の黒星を喫した相手、名古屋は過去10年にわたってG大阪を常勝軍団に育て上げたG大阪の元指揮官、西野朗監督が率いるチーム。昨年、その西野・名古屋を迎えての最初の戦いにおいてG大阪は敗れ、かつ万博の地で西野監督のJ1リーグ監督としては史上最多の通算250勝を許している。その屈辱からも、また、西野監督をしても達成できなかった『三冠』を、昨年、長谷川監督のもとで実現したプライドに懸けても、負けるわけにはいかない。もちろん、ホーム・万博での今季初白星を挙げ、『連勝』することで完全に勢いに乗るためにも。
ガンバ大阪オフィシャルホームページ
本記事は「サッカーキング」から提供を受けております。
著作権は提供各社に帰属します。