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2018年2月に開催される平昌五輪に対する「逆風」がやまない。開催まで3年を切るが、これまでも重い財政負担や施設建設の遅延など
数々の不備を指摘されている。ここに来て、新たに国際スキー連盟(FIS)からスキーのフリースタイルやスノーボード施設が「不合格」と判断
された。さらに、韓国国営放送KBSはジャンプ台が国際大会を行うことができない「重大な欠陥」を持っていると報じた。この状況にFISの
ジャン・フランコ・カスパー会長は来年に予定されるテスト大会を実施するのは「ほぼ不可能」との見解を示した。朴槿恵大統領は2月24日に
「文化・芸術への投資拡大」を訴えたが、支持率が低迷する政権に五輪を救済できる求心力があるかは不透明だ。
フリースタイルやスノーボードは11年の誘致段階から既存施設を補完して使用することが決まっている。だが、韓国SBSテレビなどによると、
会場として使用予定の「晋光フェニックスパーク」は、FISの視察によって基準を満たしていないことが判明。FISは「この会場は不合格だ。
大幅な改修が必要」と判定した。
新設されるアルペンスキー会場では工事の進捗率は30%以下(2月末時点)で、ゴール付近ではいまだに10世帯の立ち退きが決まって
いないという。
五輪開催地の江原道は昨年1月、既存施設の補修費用として計205億ウォン(約22億円)を計上。政府が75%、同道が25%を負担する
ことになっている。だが、FISの要請をすべて受け入れると、補修費用は790億ウォンに膨れ上がることになる。
さらに、施設側は競技場使用料と営業損失補填として250億~300億ウォンを要求しており、合算すると1040億ウォンに達し、当初の
約5倍に上ることになる。
韓国・文化日報によると、江原道と関連団体はすでに五輪に7000億ウォン以上を投資する。同道はもともと財政状況が厳しく、8451億
ウォンの債務を抱えている。五輪開催のため、今年と来年にそれぞれ1200億ウォンと1000億ウォンの債券を発行するだけでなく、
今年から財政緊縮政策をとる。これ以上の資金捻出は困難な状況だろう。
とはいえ、開催まで3年を切る。AFP通信によると、今年の年末にはボブスレーとショートトラックの大会を実施するほか、15~16年アルペン
スキー・ワールドカップ(W杯)の開催が計画されている。
ソース:産経ニュース 2015.3.9 06:00
http://www.sankei.com/premium/news/150309/prm1503090003-n1.html
http://www.sankei.com/premium/news/150309/prm1503090003-n2.html
http://www.sankei.com/premium/news/150309/prm1503090003-n3.html
平昌のジャンプ台前で、開催3年前のイベントを行った五輪大会組織委員会。このジャンプ台は「重大な欠陥」があると国営放送KBSが報じた。
さらにスキー会場の施設についてFISが「不合格」と判断。難問が尽きない(AP)
http://www.sankei.com/images/news/150309/prm1503090003-p1.jpg
続きます