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人生の重みを背負い続ける身体の部位はどこだろうか? その答えのひとつに“ヒザ”が挙げられるだろう。加齢とともに軟骨がすり減り、痛みを覚えるようになる。痛みが始まってしまうと歩くことが困難となり、家のなかに閉じこもってしまう場合もあるだろう。
『Quell』はそんな慢性的な“疼痛(とうつう)”を鎮めるウェアラブル機器である。
■ 現代に蔓延する疼痛のための医療用バンド
『Quell』が発表したレポートによると、アメリカでは1億人の人間が慢性的な痛みに苦しんでいる。毎日疼く痛みによって運動を阻害するだけでなく、睡眠にも影響する。同レポートによると、1億人のうち60%の人が疼痛によって睡眠の質を下げているとのことだ。
『Quell』はスポーツバンドに装置を付けた機器で、痛みを鎮める仕組みは電極にある。スポーツバンドと同程度の素材を使い、装着感は良さそうだ。電気治療は、整形科や整体院に通院したときに行われる電気マッサージに近い治療が考えられる。
ヒザ部分に本体を装着。ボタンを押すと電気が流れる。電気パルスは脳に信号を送り、脳から各部位に痛みを発する信号をブロックする。開発にはアメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学の神経学の専門家によって共同で開発されたというお墨付きの製品だ。
専用アプリである『OptiTherapy』を使うことで、iOSとBluetoothで接続し、睡眠の質や治療状況などをアプリ上で可視化してくれる。
バッテリーは1回の充電で40時間稼働できるので、1週間で2、3回取り外して充電する必要がありそうだ。
また、人によって治療のレベルが異なるものだ。その問題に関しては“個々の度合い”を『Quell』が自動認識し、カスタマイズされる。FDA(米国食品医薬品局)の審査もクリアしており、継続的な使用は安全であるといえそうだ。
現在クラウドファンディングの『Indiegogo』で予約受付中。目標の10万ドルを大幅に上回り、商品化の可能性は高いといえよう。先行予約を受付中で、199ドルで1つの『Quell』を購入可能だ。電極は2週間ごとに交換する必要があり、交換用の電極は『Quell』から30ドルで購入できる。60日以内に痛みが治まらないようなら全額返金するシステムをとっているそうだ。
痛みから解放されるには医師のもとに継続的に通う必要があり、時間と費用が大幅にかかるだろう。自宅でもしその治療ができるのなら、疼痛患者は手放しで喜ぶに違いない。高齢化が進む社会における革命的な商品といえそうだ。
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