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自然科学研究機構・基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などの研究グループは、食虫植物のサラセニアについて、特殊な「袋状」の葉を形作る仕組みを初めて解明したと発表した。
研究成果は、16日付電子版科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。
サラセニアは、地面から袋状の葉が上に伸びた形をしており、その葉の中に消化液をため、落ちた虫を栄養にする。従来、袋状の葉がどのように形成されるかは不明だった。
研究グループは走査型電子顕微鏡で、葉が形成される初期の段階から成長の過程を観察。その結果、元々は平らな葉が、葉の中央と付け根といった特定部分の細胞分裂の方向を変え、袋の形に変化していたことが判明したという。
理化学研究所の倉谷滋・主任研究員(進化発生学)は「どの植物の葉にもある遺伝子が、働き方を少し変え、細胞レベルの変化を引き起こすことで、全く違った形になることがわかった。普通の葉がどう変化し、食虫植物の葉に進化したかという謎を説明してくれた」と話した。