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岐阜県美濃加茂市の浄水プラント導入を巡る汚職事件で、受託収賄などの罪に問われた市長、藤井浩人被告(30)に対し、名古屋地裁(鵜飼祐充裁判長)は5日、無罪(求刑・懲役1年6月、追徴金30万円)を言い渡した。藤井被告は昨年6月の逮捕段階から一貫して無実を訴えていた。
公判は現金授受の有無を最大の争点に、市長側に「賄賂を渡した」とする贈賄側の経営コンサルタント会社「水源」社長、中林正善受刑者(44)=贈賄罪、詐欺罪などで懲役4年の実刑が確定=の供述の信用性が争われた。
検察側は、中林受刑者の銀行口座の出入金記録や、「藤井被告に現金を渡したと聞いた」とする知人の証言、メールなどが中林供述に符合すると指摘。「信用性に疑いの余地はない」と主張した。これに対し、弁護側は「証言は客観的資料とつじつまを合わせたに過ぎず、信用できない。作り上げられた犯罪だ」と反論し、無罪を求めていた。【金寿英】