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私は繰り返して発信しているが、昨年のブラジルW杯で敗れた日本代表の何が通用して、何が通用しなかったのか。今後、向かうべきサッカーのスタイルは、どんなもので、そのためには何が必要なのかという具体的な総括が今なおされていない。
ザックジャパンの敗戦の理由を真摯に分析して、下の世代も含めて、日本のサッカー界全体が、どこへ進むかのロードマップを、協会はまず指し示すべきなのだ。なのに、そういう作業を曖昧にしたまま、また新しい監督の名前だけで、すべてを帳消しにしようとしている。
トルシエ氏、ジーコ氏、オシム氏、岡田氏、ザッケローニ氏と、過去の代表チームは、監督が交替する度にカラーが変わってきた。協会が明確なビジョンを持たず、すべてを監督に丸投げだから、継承されていく蓄積や財産も生まれてこない。今回のアギーレの解任から新監督探しのプロセスを見ていても、その同じ轍を踏んでいるように思えてならないのである。
またアギーレ氏の招聘に至る過程での調査不足、八百長疑惑問題が浮上してからの対応の不味さなど、協会理事の責任も重たい。だが、不思議なことに幹部数名の減俸だけで、責任は問わないという。これがプロの組織と言えるのだろうか。技術委員会が決め、理事会が承認という手順を踏むなら、承認をした理事全員に責任があるはずなのだ。
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