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またもや女子マラソンの代表選考に疑惑が生じた。
8月開催の北京世界選手権の代表に決定したのは、名古屋ウィメンズ3位の前田彩里(2時間22分48秒)と、4位の伊藤舞(2時間24分42秒)。3人目は、大阪国際3位の重友梨佐(2時間26分39秒)だった。
「下馬評では、横浜国際で優勝した田中智美が有力視されていましたが、あっさり落選。タイムは2時間26分57秒と、代表候補の中では最下位ですが、国内選考レースで、日本人で優勝しているのは田中のみ。選考基準には疑問が残りますね」(スポーツ紙記者)
これに異議を唱えたのが、人気解説者の増田明美。
代表発表の記者会見で、
「なぜ同じ26分台なのに、大阪で3位だった重友さんが代表なんでしょうか。主観が入っているということですよね」
と陸連を追及した。対して、酒井勝充強化副委員長は、ムッとしてこう返した。
「優勝は評価するが、田中選手の走りは世界と戦うという意味では内容は物足りないものがあった。世界を目指すうえで評価した」
だが、こんなゴタゴタは今に始まったことではない。
バルセロナ五輪(92年)の選考時には、松野明美が「私を選んでください」とアピールしたものの落選。
「松野は、大阪国際で日本最高記録を上回るタイムで2位となり、代表確実と言われましたが、選ばれたのは同大会をケガで欠場した有森裕子でした」(全国紙記者)
続いてアテネ五輪(04年)では、五輪連覇が期待された高橋尚子も落選した。
「高橋の落選時は、”(前年11月の東京国際で)後半失速したのが痛かった”と言われました。ところが、今回の田中選手の落選理由は”前半に先頭集団から振り落とされた”です。選考基準に統一性はありません」(前出のスポーツ紙記者)
選考委員の好みも影響しているようだ。
「選考委員の酒井さんは男子駅伝コニカミノルタの監督。ふだんアフリカ勢に苦汁をなめさせられていますから、ペースメーカーに張りつく前半飛び出し型が好みなんでしょう」
女子マラソンの指導では経験豊富なホクレンの森田修一元監督は、こう語る。
「またやってるなあと、笑ってしまいましたよ。私も横浜で優勝した田中さん支持ですね。選手は選考レースで最高の結果を出すのが使命。それを実現した選手がやはり強いわけです。それに五輪にも世界選手権にもペースメーカーなんていませんから。私もバルセロナ五輪(92年)選考で、福岡国際で優勝したのに落選しました。あの時は”経験がない”と言われましてね。いつも理由は後付けです」
まともな選考はいつになったら実現されるのか。
週刊大衆4月3日号