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福島第1原発で汚染された雨水が排水路から海に流出していたことを隠していた東京電力。漁業者や関係自治体が抗議文を手渡す大問題になっているが、東電の“ゴマカシ”は他にもあった。
福島第1原発の汚染水について東電は、放射性物質濃度を大幅に低下させる装置「ALPS」(アルプス)による処理完了が、当初目標の今月末から来年5月ごろに大幅にずれ込むことを明らかにした。ところが、その一方で、リスクが高い放射性ストロンチウムを取り除ける装置を併用して、今年5月までに処理を一巡させるという発表もしているのだ。
微妙な言い回しだ。果たして、汚染水処理が終わるのは今年5月なのか、来年5月なのか、混乱してしまう。これまでは、アルプスによる処理が終わって、初めて“汚染水処理”とされてきた。ストロンチウム除去による処理をあえて、持ち出す理由は何なのか。
汚染水問題を追及している自民党の秋本真利衆院議員(39)はこう言う。
「いつの間にか、“汚染水処理”の定義が変わっていました。昨年の夏から、東電は今年度中に汚染水処理が終わらないことは気づいていたはずです。安倍首相と『今年度中に汚染水の処理を終える』と約束したものだから、定義を変えてでも早く処理を終えたという形を取りたかったんだと思います」
汚染水の処理設備は、3つのアルプスを含め7施設がある。
「7つの設備でどれかを通過した時点で“処理済み”としています」(東電広報部)
要はアルプスでの処理を経なくても、ストロンチウムなどを除去するだけで、とりあえず“汚染水処理”と呼ぶというのが東電の理屈だ。
「汚染水処理の定義について、『わかりにくい』と再三指摘してきましたが、改善がみられませんでした。汚染水が海へ流出した問題と同じで、東電は『隠蔽体質』だと言われても仕方がないと思います。汚染水処理は来年5月末だって終わりませんよ」(秋本氏)
しっかり監視していく必要がありそうだ。