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3月1日、2016年春採用に向けた大学生の就職活動が解禁された。今年から就活解禁日は、これまでの12月から3ヶ月後ろ倒しとなり、選考開始も8月からに変更された。「学生が本分である学業に専念できるように」という配慮からだが、学生からは期間の後ろ倒しと短縮化を不安視する声が多く聞かれ、恐る恐ると言ったスタートになっているようだ。
企業側も不安は大きいようで、経団連が指針とする8月からの選考開始を守る会社は少ない。企業人事調査を行っているHR総研のアンケートによると、回答のあった内約8割の企業が、「指針前の7月以前から選考を開始する」と答えている。中には、解禁日から早速面接を行い、内々定を出す企業もあるようだ。早く動かなければ、良い人材を大企業などに取られてしまうという危機感を持つ企業が多く、早めに就活生の囲い込みを行っている。
そんな中で注目を集めているのが、新卒採用支援ビジネスだ。企業と学生それぞれの要望や特徴を聞き、細かなマッチングを実現することで、企業・学生両社の労力を減らし、求める人材と企業を結び付けている。大企業は人気が集中するため、大量の応募から適切な人材を見つけ出すのに苦労しており、一方で中小企業は、面白い仕事内容でも就活生になかなか認知してもらえないという悩みを抱えている。このように、就職活動が単一市場化したことにより非効率化が起きてしまっているが、新卒採用支援ビジネスはそこを擦り合わせ、就活市場を多様化させる役割を果たしていると言えるだろう。
就活生に対しても、様々な試みで自分に合った仕事を見つけられるようサポートしている。自己PR動画を投稿できるサイトなどもあり、エントリーシートだけでは見えない個性や強みをアピールできるようにアドバイスを行う。就活生側からも、大手就活サイトだけでは見つけにくい企業や自分の特性を発見できると評判が高いようだ。
就職活動の期間が変ったことだけでなく、企業が即戦力を求める傾向が強くなったことからも、就職活動のあり方は変わってきている。どの企業や就活生も同じようなやり方で臨む単一市場は終わり、より多様な就職活動へとシフトしていっていることは間違いないだろう。(編集担当:久保田雄城)