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インタビューに応じる福島県の内堀雅雄知事=2月27日、同県庁
東京電力福島第1原発事故の影響で、福島県では約12万人が県内外で避難生活を続けている。内堀雅雄知事は「福島復興は入り口に立ったばかりという部分もある」と述べ、2015年度で終了する集中復興期間の延長を改めて求めた。
-震災から4年。現状と課題は。
原発事故の避難指示区域への対応、除染、汚染土処理、根強い風評など原子力災害が福島に落とした影は大きい一方、原発20キロ圏内の一部で避難指示が解除されるなど、明るい兆しも見え始めている。光と影が交錯している現状を、光が輝く未来に導けるよう総力を挙げる。復興公営住宅整備が遅れていることには自責の念がある。あらゆる手段で工期短縮を図る。
-15年度には集中復興期間が終わる。
福島復興は入り口に立ったばかりという部分もある。必要となる財源の精緻な試算をつくる。復興が終わるまでが集中復興期間だ。期間延長を求め、形にしていく必要がある。被災3県で連携して取り組む。16年度以降も復興の道のりは長い。
-除染の現状について。
避難指示区域の除染は着実に進めるよう国に求める。それ以外の市町村除染は、各市町村が努力して、着実に進んでいる。市町村と連携し、きめ細かく対応する。市町村による住宅の除染は、1~2年でおおむね終わるとみている。
-第1原発の廃炉作業の状況をどうみるか。
タンクからの汚染水漏れが頻発した昨年度に比べると、今年度は進捗(しんちょく)した。ただ最近、死亡労災事故が続き、汚染した雨水が(排水路を通じて)外洋に出る事象が発生した。前進したという実感を後戻りさせ、風評払拭(ふっしょく)に向け一歩一歩築いたものが壊れる。東電、国にはしっかり対応をしてもらいたい。
-政府は原発再稼働を進める方針だ。
福島では、原子力災害の過酷で甚大な影響が続いている。再稼働は原発事故の現状と教訓を踏まえ、住民の安全、安心の確保を最優先に検討を進めるべきだ。知事として、事故の反省、教訓が風化しないよう絶えず発信していく。