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大相撲春場所(大阪府立体育会館)2日目の9日、西前頭5枚目の遠藤(穴水町出身、追手風部屋)は、東前頭4枚目の豪風を押し出しで破り、今場所初白星を挙げた。成績は1勝1敗。
遠藤は立ち合いで豪風の鋭い当たりを受け止め、豪風が引いたところを一気に押し出した。3日目の10日は、西前頭7枚目の徳勝龍と対戦する。
東十両2枚目の輝(七尾市出身、高田川部屋)は、東十両3枚目の富士東に押し出しで敗れ、1勝1敗。
北陸新幹線開業が目前に迫った9日、JR金沢駅の新しいコンコースがお披露目された。県内の人間国宝らが手がけた伝統工芸品が並び、「金沢らしさ、石川らしさ」を演出した玄関口となった。
全長約120メートルのコンコースには、東口の「鼓門」からつながるイメージで能登ヒバ製の門型柱12対が並ぶ。各柱の上部には、九谷焼や輪島塗などの伝統工芸品計24点が飾られ、側面には計58個の広告、案内用の電子看板が取り付けられた。
みどりの窓口前の通路には、文化勲章受章者の陶芸家大樋年朗さん(十代大樋長左衛門)が制作した大樋焼の陶壁(幅約8メートル、高さ約4メートル)が設置された。「日月の煌(きら)めき」と題し、ベンガラ色の壁面に金と銀の円形などをあしらった。
オーストラリアから旅行で訪れたポール・マークスさん(58)とピン・リンさん(52)夫妻は、「創造的な美しさと地方の雰囲気が感じられ、素晴らしい。美術館のようで、一つ一つ足を止めて見てしまった」と感激していた。
京福電鉄・嵐山駅構内(右京区)の「さくらの庭」に、日本三大桜の一つ、福島県三春町の「三春滝桜」が植えられている。11日で4年を迎える東日本大震災を忘れないようにと、同県で結成された男性4人組の人気グループ「GReeeeN」のリーダーで、京都市出身のHIDEさん(34)が寄贈した桜だ。今年、植樹から2度目の春を迎える。関係者らは同駅での初開花に期待を膨らませている。(仁木翔大)
三春滝桜は、樹齢1000年を超える紅枝垂れ桜で、国の天然記念物に指定されている。
GReeeeNのメンバーは4人全員が歯科医。震災後、歯科医として身元不明遺体の検視にも加わったというHIDEさんが2010年に株分けされた苗木を購入し、同市内の実家で育てられていたという。
同電鉄と、その社員らでつくる有志グループは11年6月、被災地の風評被害を防ごうと、岩手、宮城、福島各県産の商品を販売する復興支援の催しを同駅で開催。そこで、この苗木の存在を知り、「被災地の復興にも関心を持ってもらおう」と植樹を計画した。
HIDEさんに打診したところ、「鉢植えから出して大地に根づかせたい。京都の人たちが桜を見て、被災地を忘れないでもらえたら」と快諾してくれたという。
植樹は、同駅の改装に合わせ、13年6月に実現。当初は約5センチだった幹回りが、現在では約15センチにまで成長し、高さも50センチ以上伸びて2メートルを超えている。有志グループの代表、長井喜美さんは「去年よりは、開花する可能性が高いと思う」と楽しみにしている。
同電鉄は昨年の3月11日に、被災地の写真や復興を願うメッセージを車両内に掲示した特別電車を運行。今年は、11日にHIDEさんのメッセージを特別電車に掲げる予定という。長井さんは「京都でも、震災を風化させない活動をしていきたい。三春滝桜が、そのシンボルになれば」と願う。
桜は、HIDEさんによって「キミマツサクラ」と名付けられた。桜の前に設置された銘板には、HIDEさんの思いが、こう刻まれている。
「東北の復興を祈り、京都に訪れた人の幸福を願い、雨の日も、風の日も、年に一度だけ花を咲かせて待ってます」
外国映画で英語を学ぶ「映画英語」を高校の科目として新設する動きが始まっている。岐阜県立羽島高校は東海3県で初めてとなる来春の開講を目指しており、教材作りを進めている。
羽島高校では昨年6月から、日比野彰朗教諭(33)と林洋佑教諭(33)が2、3年生の英語の授業で、「ローマの休日」「ハリー・ポッター」などの1シーンを繰り返し見せ、セリフの聞き取りやセリフを参考にした英作文などの授業を実施している。
同校の卒業生の大学進学率は約40%で、日比野教諭は「生徒の多くが中学で英語嫌いになり、受験のために学ぶという意欲も起きにくい」というが、授業に映画を取り入れると、「生徒の目の色が変わる」と効果を実感したという。
学習指導要領では、高校が教科に関する科目を独自に設置することが認められており、同校では、映画英語を1年間通して学べる科目の設置を決めた。同校は授業計画や教材を作成し、今夏にも県教委に科目開設を申請する方針だ。また、これまでの授業の成果を14日に名古屋市内で開かれる第3回映画英語アカデミー学会で報告する。
同学会副会長の寶壺(ほうこ)貴之・岐阜聖徳学園大学短期大学部准教授(英語教育)は「映画英語はより高度な学習と考えられてきたが、羽島高校では苦手意識のある生徒の意欲を高める効果もみられ、興味深い」と話している。
中津川市の市民ボランティア団体「栗の里中津川」の復興支援活動に感謝して、宮城県石巻市の火薬類販売会社「ミヤギ産業」が、中津川市に30万円を寄付した。同市は寄付金を防災事業に役立てる方針。
「栗の里中津川」は東日本大震災の発生直後から被災地の支援活動を開始。これまでに30回以上、石巻市や同県名取市、岩手県陸前高田市などを訪れ、仮設住宅から復興住宅への引っ越しや、中津川市で集めたバットや竹刀などスポーツ用品の寄付などを行っている。
2011年11月には、石巻市民らを励ます花火大会も実施。その際、花火3000発をミヤギ産業から購入したのがきっかけで、交流が続いている。
中津川市役所で行われた贈呈式には、同社の木村典永社長(60)の妻久美さん(60)が出席し、大井久司副市長に現金を手渡した。久美さんは、「中津川の人たちの支援に感謝の気持ちを表したかった」と話していた。