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官僚社会の中国では役人の力が大きく、汚職などがたびたび問題になっている。しかし、汚職だけではない。時として一般の中国人民がひどい目に遭ってしまうこともあるのだ。
中国籍なのに中国では死人扱いどころか出生から学歴、家族構成まですべてなくなってしまったというのは中国大連の汪玲さん(仮名)。
いったいどういうことなのかというと、汪さんは、16歳以上の中国人が365日常に携帯することが義務付けられている居民身分証(中国の身分証)を持っていない。なぜなら8年前に消滅してしまったからだ。しかも、役人のミスで……。
◆携帯が義務付けられた中国の身分証明書
日本で身分を証明するものは、運転免許証やパスポートなどが一般的だが、中国では、この居民身分証があらゆる場面で活躍する。
たとえば、部屋の賃貸契約や銀行口座の開設、高速鉄道や航空券購入、国内線チェックインなどなど中国は、相互信頼に基づく社会ではないため常に必要とされる国民必須カードなのだ。
中国籍なのにそんな大切な身分証がないのはどういうことか。その前に汪さんの経歴を紹介しておくと、汪さんは、三十代半ば、18年前に日本へ留学し、現在、名古屋にいる日本人の旦那さんと男の子の3人家族。昨年7月に母親の看病のため、汪さんだけ一時帰国して実家で中国での生活を再開させた。
身分証は消滅しているが、パスポートは持っているという不思議な状態だ。中国では、上記のような身分証が必要なケースで、パスポートを提示しても身分証明にならないことがあるという。中国国内においては、『居民身分証>パスポート』という力関係なのだ。
身分証の管理は、日本ではちょっと考えづらいが、行政機能を兼務する公安(警察)が行っているおり公安へ掛け合うもたらい回しにされるだけで再発行されない状態が続いているという。
身分証の消滅は、単にカードがなくなることだけではない。一緒に紐付けられている出生記録や民族、小中高の学歴、家族構成などの汪さんの大連での歴史も抹消するのだ。そのため生きながら死人どころか「初めからいなかった者」扱いされているというわけだ。
なぜこのような自体に陥っているのか。発端は今から8年前、汪さんは一時帰国して、日本籍の子どもの外国人登録のため訪れた公安の男性担当者に「日本の永住ビザと居民身分証は両方持てない。日本の永住ビザを保持するなら居民身分証は廃棄しなければならない」と告げられたそうだ。…汪さんは予想外の言葉に戸惑うも日本へ帰化しているわけではないので両方保持できるはずだと主張するも公安担当者は、法律だからの一点張り。汪さんの生活の拠点はすでに日本なので、おかしいと思いつつも居民身份証を手放した。その結果、汪さんの大連での全ての履歴がこの世から消滅したのだ。
◆役人のミスでも再発行されず
後日、担当者の間違えであることが判明したので、再び公安を訪れるも、担当者がいない。原因が分からないから再発行はできないと責任転嫁を繰り返すだけで、発行されずじまいで中国を離れた。
昨年、中国へ戻ってきて身分証がないことがこれほど不便とは思わなかったという汪さん。パスポートはあるため、身分証の代わりに提示すると怪訝な顔をするので、事情を毎回説明するのにも疲れたと話す。住む家は実家なのでいいが、銀行や買い物にも不自由な生活を送っている。
身分証の再発行はできずとも口頭で説明しなくても済むような証明書類を出してくれるように相談するもそれもできないと拒絶された。
公安は、責任を取りたくないのか、たらい回しにするが、汪さんは別に公安の責任を追求したいわけではない。ただ、 不便過ぎるので身分証を再発行して欲しいだけだと訴える。
汪さんは「これだと生きる死人と同じですよ」と、肩を落とし、母親が存命中は中国籍を残しておく予定だったが、少し早めて日本への帰化も検討しているそうだ。
人間だから誰でもミスはあるだろう。しかし、公安の一担当者が個人の歴史を抹消できるのは考えると恐ろしい。日本で例えると市役所の担当者がミスで戸籍謄本を抹消させるようなことだろうか……。
<取材・文・撮影/我妻伊都>
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8回に登板したヒース
広島の“半袖3人衆”による新・勝利の方程式が、11日の阪神とのオープン戦(甲子園)で盤石のリレーを披露した。6回から登板した中崎は先頭の中谷に四球を与えるも後続をピシャリ。続く一岡が1安打を許しながらも最速145キロの直球で押す気迫で無失点でつなぐと、最後は新守護神のヒースが登場。圧巻の3者連続三振で締めた。
気迫十分の3人でもある。この日の甲子園は小雪がチラつくほど極寒だったが、いずれも半袖で登板。「しっかり投げられた。半袖が一番投げやすい」(中崎)、「真っすぐがよかったのが今日の収穫。袖が長いのは気になってしまうので」(一岡)中日・平田が豹変 明るいキャラが別人に「七分袖が僕のスタイル」(ヒース)。偶然同じ装いになったものだが、多少の寒さに負けない気合は相手にも威圧感を与えると同時に味方を鼓舞する効果もある。
それだけではない。3人の好投に「今のところはこの形なのかなと思う」と手応えをつかんだ緒方監督は「もう1人、中継ぎのところで秘密兵器を考えている」とニヤリ。キャンプ序盤に右足首の捻挫で出遅れたザガースキーが14日の二軍戦で復帰の予定で、万全の状態で一軍昇格すればさらに層が厚くなる。
充実する先発陣に比べてリリーフ陣に難のあった赤ヘルだが、開幕に向けて陣容が固まってきた。
開幕一軍が絶望的となった武田久
今季に守護神復活を期す日本ハム・武田久投手(36)の開幕一軍が絶望的となった。
球団は6日、同投手が左ヒザ内側半月板を損傷していたことを発表。キャンプ中の2月27日、韓国SKワイバーンズとの練習試合(沖縄・名護)でベースカバーに向かう際に患部を痛め、MRI(磁気共鳴画像装置)検査の結果、半月板損傷と診断された。
今後は数日間の自宅静養の後、精密検査を経て手術を受ける予定。3度のセーブ王に輝き通算167セーブをマークする武田はわずか9試合の登板に終わった昨年、球団史上最大の減額幅1億6000万円ダウンの推定年俸8000万円でプロ13年目の契約を更改。今季は「そこを目指さないとダメになってしまう」と強く守護神復活を誓っていただけに試練のスタートとなってしまった。
緩慢な動きで一塁ベースカバーに遅れたポレダ(右)
巨人が22日、楽天とのオープン戦(那覇)に1―3で敗戦。2番手で登板したアーロン・ポレダ(28=前レンジャーズ)が不安を露呈した。
4回からマウンドに上がった新助っ人は、まず一塁へのゴロをカバーが遅れて内野安打にしてしまうと、直後にあっさり盗塁を許す。5回二死二塁の場面では、セット動作を静止せず、失点につながるボークを犯した。
さらに走者を置いた場面で、ネット裏の他球団スコアラーが計測したクイック投球は1.4秒台。某球団スコアラーは「三盗も狙えるタイムです」とほくそ笑んだ。さらに「けん制のクセもはっきり出ていますね」と弱点をいきなり見破られてしまった。
ポレダは登板後、ボークを取られた場面を振り返って「日本ではセットポジションに入って止まってから投げるのが常識。そういうことがないように準備したい」と反省したが、本人以上に周囲は危機感いっぱいだ。あるチームスタッフは「修正の必要性を強く説いた方がいい。あのカバーリングを見ていると、必死さが感じられないよ。コーチがこのまま放っておくと、去年のセドンみたいになる」と警告した。
セドンは韓国リーグで一昨年に最多勝を挙げ、ローテ候補として昨季巨人に入団した。だが結果は4勝5敗と期待外れに終わり、1シーズンで退団。不振の大きな理由とされていたのが、マウンド動作の鈍さだった。
「球自体は速くて力があるし、聞いていたより制球も悪くない。でも細かい修正点は、正直セドンより多い。コーチ任せではなく、スコアラーや捕手、みんなで寄ってたかって早めに直さないと」(前出のスタッフ)
ポレダについては、斎藤投手総合コーチも「ボークやスチールの対策は立てていかないと…」と早速修正に取り掛かることを示唆していたが…。新外国人のデキはチームの命運を握る。ポレダの“セドン化防止工事”は開幕本番に間に合うか。
前半38分、山形MF伊東(左)がJ1復帰後初得点となる先制ゴールを決めた
後半19分、右足を振り抜き決勝点を決めた山形FW中島(右)
◆ナビスコ杯 ▽予選リーグ第1節B組 山形3―1清水(18日・NDソフトスタジアム)
J1モンテディオ山形は予選リーグB組初戦で清水に3―1と快勝した。前半38分にMF伊東俊(27)がJ1復帰後初となるゴールで先制。後半7分に失点したが、同19分に途中出場のFW中島裕希(30)が勝ち越し弾を決め、今季初のホーム戦を飾った。同組のJ1ベガルタ仙台もホームで横浜Mに1―0の勝利。前半26分にFWウイルソン(29)が先制点を決め、昨季まで横浜Mに在籍したGK六反勇治(27)がPKを止めるなど好セーブ連発、完封勝利に貢献した。
J1復帰後初のゴールも冷静だった。0―0の前半38分。MF伊東が、右サイドでMFキムからのスルーパスを受けると、素早いドリブルで相手DFを【ジャンプ】42歳9か月の葛西、2位で最年長表彰台振り切った。「あまり余裕がなかったので打つだけだった」と右足を振り抜き、ゴール中央へチームのJ1復帰第1号。ゴール後は笑顔も派手なポーズもなく、「リーグ戦でも決めないと」と控え目に記念弾を振り返った。
けが人続出の危機的状況に、光がさした。現在チームはDF渡辺、山田、宇佐美、MFロメロと主力級の選手が戦線離脱中。石崎信弘監督は「リーグに出ていない選手を使う。早く戦力になってもらわんと」と伊東ら控え組を起用し、その中で結果を出した。
後半7分に一度は追いつかれたが、同17分に途中出場したFW中島がその2分後に相手DFの裏に抜けて勝ち越し弾。勢いに乗ったチームは同27分にもオウンゴールを誘い、ゲームを決めた。リーグ戦は開幕から無得点で連敗中。ナビスコ杯でチーム初勝利に導いた伊東は「J1で通用することは分かった。次はリーグ戦で結果を出したい」。22日のホーム川崎戦(NDスタ、午後7時開始)の勝利につなげる。(武田 泉)
B組日程・結果【ナビスコ杯】仙台GK六反、PK神セーブ!古巣横浜M相手に勝利貢献